NetApp ONTAPでアクセス許可を設定する方法は、CIFS(Windowsファイル共有)とNFS(UNIX/Linuxファイル共有)において異なります。以下に、それぞれのプロトコルに基づいてアクセス許可を設定する手順を説明します。
**CIFS(Windowsファイル共有)アクセス許可の設定:**
1. **ONTAPクラスターへのアクセス:** ONTAPクラスターに管理者権限を持つアカウントでログインします。
2. **SVMの選択:** アクセス許可を設定するSVM(Storage Virtual Machine)を選択します。
3. **共有ディレクトリのアクセス許可設定:**
- `cifs access` コマンドを使用して、共有ディレクトリに対するアクセス許可を設定します。例: `cifs access <共有ディレクトリのパス> -user <ユーザー名> -rights <アクセス権限>`
4. **セキュリティACLの設定:**
- 共有ディレクトリ内のファイルやフォルダへのアクセス許可を設定するために、セキュリティACL(Access Control List)を設定します。これには、`cifs access` コマンドやWindowsクライアントからのアクセス許可設定が含まれます。
5. **グループへのアクセス許可設定:**
- `cifs access` コマンドを使用して、ユーザーグループに対するアクセス許可を設定します。例: `cifs access <共有ディレクトリのパス> -user <グループ名> -rights <アクセス権限>`
**NFS(UNIX/Linuxファイル共有)アクセス許可の設定:**
1. **ONTAPクラスターへのアクセス:** ONTAPクラスターに管理者権限を持つアカウントでログインします。
2. **SVMの選択:** アクセス許可を設定するSVMを選択します。
3. **共有ディレクトリのアクセス許可設定:**
- `vserver export-policy rule create` コマンドを使用して、共有ディレクトリに対するNFSアクセス許可ルールを作成します。例: `vserver export-policy rule create -vserver <SVM名> -policyname <ポリシー名> -clientmatch <クライアントIP> -rorule <読み取り権限> -rwrule <書き込み権限>`
4. **NFSクライアントのIPアドレス指定:** NFSクライアントのIPアドレスを `clientmatch` パラメータで指定し、アクセス許可を特定のクライアントに制限します。
5. **アクセス許可ルールの適用:** `vserver export-policy modify` コマンドを使用して、作成したNFSアクセス許可ルールをSVMに適用します。
これらの手順に従うことで、CIFSおよびNFSのファイル共有に対するアクセス許可を設定できます。セキュリティポリシーとアクセス許可の管理は重要であり、データのセキュリティを確保するために慎重に行う必要があります。設定に関する詳細な情報はONTAPのドキュメンテーションを参照し、必要に応じて専門家のサポートを検討することをお勧めします。