NetApp ONTAPにおいて共有ファイルを作成する方法は、主にCIFS共有(Windowsファイル共有)およびNFS共有(UNIX/Linuxファイル共有)の2つのプロトコルを使用して行われます。以下に、それぞれのプロトコルに基づく共有ファイルの作成手順を説明します。
**CIFS(Windowsファイル共有)共有ファイルの作成:**
1. **ONTAPクラスターへのアクセス:** ONTAPクラスターに管理者権限を持つアカウントでログインします。
2. **SVMの作成:** SVM(Storage Virtual Machine)はファイル共有の単位です。ONTAPクラスター内で新しいSVMを作成します。これには次の手順が含まれます:
- `vserver create` コマンドを使用して新しいSVMを作成します。例: `vserver create -vserver <SVM名> -subtype default`
3. **共有ディレクトリの作成:** 新しいSVM内で共有ディレクトリ(共有フォルダ)を作成します。
- `volume create` コマンドを使用してボリュームを作成します。例: `volume create -vserver <SVM名> -volume <ボリューム名> -aggregate <ディスクアグリゲート> -size <サイズ>`
- `cifs share create` コマンドを使用して共有ディレクトリを作成します。例: `cifs share create -vserver <SVM名> -share <共有名> -path /vol/<ボリューム名>`
4. **アクセス許可の設定:** 共有ディレクトリへのアクセス許可(セキュリティACL)を設定します。
- `cifs access` コマンドを使用してユーザーグループやユーザーにアクセス許可を設定します。
5. **CIFSプロトコルの有効化:** CIFSプロトコルを有効にして、Windowsクライアントがファイル共有にアクセスできるようにします。
- `cifs setup` コマンドを使用してCIFSをセットアップします。
**NFS(UNIX/Linuxファイル共有)共有ファイルの作成:**
1. **ONTAPクラスターへのアクセス:** ONTAPクラスターに管理者権限を持つアカウントでログインします。
2. **SVMの作成:** SVM(Storage Virtual Machine)はファイル共有の単位です。ONTAPクラスター内で新しいSVMを作成します。
- `vserver create` コマンドを使用して新しいSVMを作成します。例: `vserver create -vserver <SVM名> -subtype default`
3. **共有ディレクトリの作成:** 新しいSVM内で共有ディレクトリ(共有フォルダ)を作成します。
- `volume create` コマンドを使用してボリュームを作成します。例: `volume create -vserver <SVM名> -volume <ボリューム名> -aggregate <ディスクアグリゲート> -size <サイズ>`
- `export-policy rule create` コマンドを使用してNFSのエクスポートポリシールールを作成します。例: `export-policy rule create -vserver <SVM名> -policyname default -clientmatch <クライアントIP> -rorule none -rwrule sys`
4. **アクセス許可の設定:** 共有ディレクトリへのアクセス許可を設定します。これにはNFSクライアントのIPアドレスを指定してアクセス制御を設定します。
5. **NFSプロトコルの有効化:** NFSプロトコルを有効にして、UNIXおよびLinuxクライアントがファイル共有にアクセスできるようにします。
これらは基本的な手順であり、実際のセットアップにはONTAPのバージョンや特定の要件に合わせた詳細な設定が必要な場合があります。また、コマンドラインインターフェース(CLI)やONTAPの管理ウェブインターフェースを使用して設定を