naos92の日記

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システム障害 「終日取引停止」東証社長会見の感想や横山CIOやシステムに関すること

10月1日東京証券取引所のシステム障害により、終日全銘柄の取引が停止となった。

その謝罪会見の動画がネット上にアップロードされていたので視聴した。

大きく、会見の感想、横山CIO、システムについて述べる。

会見の感想とては、東証の経営陣は反省の態度をみせ、どんなバカげた質問にも真摯に答えようとしていた。テクニカルな話以外では、まずお詫びの言葉を述べていたのが印象的だった。一方、質問する記者の方々には非常にガッカリした。外国の通信社などはいなかったようだし、グローバルにみると東証の地位はあまり高くないことがわかる。記者の質問は大きく2種類で、道義的責任をどう考えているのか、社会の公器としてどう考えているのか、市場関係者への迷惑をどう考えているのか、など心情的かつ答えようがないような質問と、システムに無知なのでわかりやすく教えてください系の質問だ。前者の質問の回答としては、神妙な顔つきで深くお詫び申し上げますしかないし、後者の質問の回答としてはシステムの話を繰り返し回答するしかない。システム障害起因の会見なのだから最低限のシステム知識がないと話にならないと思うのだが。

次に会見の受け答えで目立っていた横山CIOについて述べる。

経歴は以下。

大学は早稲田大学政治経済学部を卒業

1986年 4月 東京証券取引所入所
2009年 6月 (株)東京証券取引所ITビジネス部長
2011年 4月 同社執行役員
2017年 4月 当社常務執行役(現任)
2017年 4月 (株)東京証券取引所常務執行役員(現任)
2017年 4月 (株)大阪取引所常務執行役員(現任)
2019年 4月 (株)東京証券取引所取締役(現任)

現在の肩書は以下。

株式会社東証システムサービス 代表取締役社長
株式会社日本取引所グループ 常務執行役
株式会社東京証券取引所 取締役常務執行役員
株式会社大阪取引所 常務執行役員

システム故会社の社長さんだったのね。どうりで詳しいわけだ。しかも文系からの就職だから、社内の意見を仕様書にまとめて(RFP、RFIの作成)ベンダーに発注を出す側だから、業務部門などとのやり取りの中で、説明能力が磨かれたのでしょう。

最後に富士通が威信をかけて構築したシステムでもあるので、富士通のホームページの事例紹介に掲載されていた。

抜粋すると以下。

新「arrowhead」は、富士通の最新の高性能・高信頼PCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY RX2540 M4」400台で構成しています。
高速インメモリデータ管理ソフトウェア「FUJITSU Software Primesoft Server」は、処理に必要な全てのデータをメモリ上に配置するため、ナノ秒(注2)レベルの超高速データアクセスが可能で、高いレスポンス性能とスループット性能を実現しています。

会見のなかで共有ディスクという説明であったので、Eternusを利用した共有ストレージの構成かと推測したが、違ったみたい。Hadoop系の大規模分散システムかな。今回は、おそらくインメモリデータ管理ソフトウェアに何らかのバグがあり、メモリ障害を起因としたフェイルオーバーができなかったのだろう。これ、会見では富士通に解析を依頼中で、原因が明確になるまでは警戒体制を敷くといっていたが、根本原因がわかるのかしらん。昔、富士通製のクラスタソフトウェアを使ったときに、急にフェイルオーバーが発生し解析を依頼したところ、ハートビートのキューが上書きされたという回答だったけど、なぜ上書きされたのかまではわからず悶々としたことがあったので、現場の人たちには同情を禁じ得ない。

 

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