naos92の日記

あなたは夢をみる?志を低く自我を薄く、万人に好かれる便利な奴隷を目指します。

金持ち向けサービスと貧乏向けサービス

ブルームバーグの記事から。

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資生堂は、ドラッグストアやスーパーなどの量販店向けに展開する低価格帯の日用品事業を、欧州系大手投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズに売却する方向で最終調整に入った。売却価格は1500億ー2000億円の見込み。
魚谷社長は以前から資生堂は1000円以下の商品を手がける会社ではないと語っており、パーソナルケアの売却はあり得ると思っていた」とした上で、「今回はブランドの見直しに踏み込み、他の地域の構造改革も進むのではないか」との期待感を示した。
近年、海外のプラベートエクイティ・ファンドが国内企業の非中核資産の積極的な買い手として急速に存在感を高めている。
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2点の感想。

1点目は、日本の会社に所属していると、リストラされる=無能社員というイメージが強いが、会社から非中核事業と位置付けられた部署に所属している社員は事業ごと売却される可能性があるということ。当然、売却元の会社と売却先の会社では企業風土が異なるだろうから、実質転職しているのと同じになる。転職先の企業文化に馴染めずに、さらに転職をしたり、うつ病などの精神病を患ってしまうヒトもでてくるだろう。

2点目は、資生堂の社長の言葉から察するに、金持ち向けブランド=デパートでの高価格帯による対面販売と、貧乏人向けブランド=スーパー、ドラッグストアなどでの販売を明確にわけている。これらの意味するところは、金持ち向けにはますます金持ち向けサービスが集中するだろうし、貧乏向けにはますます貧乏向けサービスが充実することになるだろう。

中流意識が日本の強みであったが、今後明確に金持ち向けサービスと貧乏向けサービスが増えていくとするなら、海外のプラベートエクイティ・ファンドの活躍は多くなるだろう。

 

www.bloomberg.co.jp